「一度矯正したら、一生歯ならびは変わりませんか?」

このご質問をいただくことがあります。

私たちの答えは、

「歯ならびは変化します。」

です。

そして、それは矯正治療が失敗したということではありません。

結論

再矯正は、矯正治療のやり直しではありません。

年齢とともに変化した歯ならびを、必要であれば再び整えること。

私たちは、それも矯正治療の一部だと考えています。

歯ならびは一生変化します

歯ならびは、矯正治療を受けた方だけが変化するわけではありません。

矯正治療を受けていない方でも、

  • かみ合わせ
  • 歯周病
  • 歯の摩耗
  • 加齢

などの影響によって、歯ならびは変化します。

そのため、一度整えた歯ならびも、年齢とともに変化することは自然なことです。

実際にはどれくらい再矯正になるのでしょうか

私たちは、これまで2,000人以上の矯正治療を行ってきました。

その中で、現在も保定装置を継続して使用されている方は、およそ6割程度という印象です。

保定装置を使用しなくなった方でも、その半分程度は気になるほどの後戻りがありません。

一方で、残り半分の方は歯ならびの変化を感じておられます。実際に再矯正を希望される方は、全体の約1割程度です。

また、保定装置を継続して使用している方でも、約1割の方は「少し歯ならびが変わってきた」と感じておられます。

つまり、多くの方は多少の変化があっても、そのまま生活に支障なく過ごされています。

後戻りしやすい歯ならびがあります

歯ならびによっては、後戻りしやすい特徴があります。

特に、

わずかなガタガタ

は後戻りしやすく、その中でも**上顎の前から2番目の歯(側切歯)**は再び重なりやすい歯です。

また、開咬受け口も後戻りしやすい歯ならびです。

特に成長期では、治療が順調に進んでも、その後の成長によって歯ならびが変化することがあります。

そのため、成長が完了するまでは経過観察を続け、必要に応じて継続的な治療をご提案することがあります。

再矯正は短期間で終わることが多くなります

再矯正では、一度かみ合わせのバランスが整っていることが多いため、最初の矯正治療より短期間で終わることが少なくありません。

治療範囲も限られることが多く、患者さんの負担も比較的小さくなります。

必要になった時に必要な範囲だけ整え直すことも、現実的な選択肢の一つです。

完璧を目指す必要はありません

私たちは、「二度と後戻りしない歯ならび」を目指して、必要以上に治療期間を長くしたり、細かな仕上がりを追い求めたりすることはおすすめしていません。

保定を続けていても、年齢とともに歯ならびは変化します。

だからこそ、

今得られる価値と、

必要になれば再び整えること

とのバランスを大切にしています。

私たちが考える再矯正

私たちは、再矯正とは「失敗した治療をやり直すこと」ではないと考えています。

歯ならびは、一生変化します。

その変化を受け入れながら、必要な時に必要な範囲だけ整える。

その方が、患者さんにとって現実的で、無駄がありません。

一度の治療ですべてを終わらせようとするのではなく、必要な時に必要な治療を行うこと。

それが、私たちが考える再矯正です。